2012年06月27日(水)
《野付小》「ふつうのきゅうりのかおり」 [◎校長室からの発信です]
今年度は、書く活動にも力を入れています。
2年生教室の廊下には、観察日記が掲示されています。
育てている植物の成長の様子を定期的に作文にしています。
次に紹介するのは、2年生のある子の観察日記です。
6月25日(月)晴れ
きゅうり
きゅうりは、すごく大きくなっていました。びっくりしました。
きゅうりのはは、9?ありました。
きゅうりは、しゃりしゃりしていました。
きゅうりは、ふつうのきゅうりのかおりがしました。
(87字)
まずこの子がきゅうりの観察をするのは、しばらくぶりだったのでしょう。運動会があって、なかなか観察できなかったのでしょう。以前、観察した時には小さかったのが、しばらくぶりで見ると、とても大きくなっていました。前のことを覚えていて、頭の中で比較してみたわけです。そして、その大きさにびっくりします。自分の気持ちを素直に表しています。
そして、その大きくなったきゅうりの葉は一体どれくらいになったのかを定規で測っています。大きさは9?。その9?という大きさを実感として学んでいます。
次に、その子は、葉を触ってみます。その感触を「しゃりしゃり」という音で表現しています。手の感触を「音」という表現方法を使って文字化したわけです。
最後に、きゅうりの葉に鼻を近づけています。葉をむしり取って自分の鼻の方に持っていくわけにはいきませんから、自ら顔を近づけ、匂いを嗅いだのです。するとその匂いは、いつも感じているきゅうりの匂いがします。それを「ふつうのきゅうり」という言葉で表現しました。しかもその「匂い」を「かおり」という言葉で表現しました。きっとその子にとって、とてもいい香りがしたのでしょう。
大人からすると、わずか87字の観察日記ですが、そこには間違いなく子どもの世界があり、感性が脈々と生きていることを感じるのです。
6月27日
校長 青坂信司
Posted by ブログ管理者 at 05時00分
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