2018年01月30日(火)
【中西別小学校】養護教諭の専門性を生かした保健指導4 [授業の様子]
本日、第2学年で2回目の保健指導が行われました。テーマは「いのちのたんじょう〜自分が生まれた時の様子・出産のしくみ」でした。
指導者は、まず、子ども達に赤ちゃんのもとの大きさがわかる黒画用紙を配りました。「どれどれ?どこの大きさ?」と困っている子ども達に「光にかざしてごらん。」と声を掛けました。黒画用紙にあけた穴から光が差し込みました。この光は赤ちゃんの大きさを表すだけでなく、生命の誕生を喜ぶ両親の希望も表していると感じました。
続いて、赤ちゃんの成長について説明し、赤ちゃんの大きさを実感させるために人形やぬいぐるみを使いました。低学年の発達段階に応じた実感を伴う指導です。素晴らしい!
体の大きさを示した後、実物と同じ大きさの人形を子ども達に抱かせました。男の子は照れて抱きたがりませんでしたが、女の子は興味津々で積極的に人形を優しく抱きかかえていました。
子ども達は、照れながらも命の重みを実感していました。これも素晴らしい手立てです。
最後は、出産直前のお母さんの様子を実感するため、8キロの重さを入れたリュックを抱えさせました。「この重さが加わった上で、お母さんたちは家事や牛舎など働いていました。皆さんは、できますか?」と子ども達に声を掛けました。母親の偉大さや強さを感じた瞬間です。リアリティが子どもの五感を研ぎ澄まします。
そして、授業の終わりに指導者は、出産までの流れを紙芝居で説明し、保護者に書いていただいたお子様が生まれた時の様子や気持ちを紹介しました。
なお、指導者は子ども達に許可をとり、発表していいものだけを紹介するなど、心情面への配慮を忘れていませんでした。さすがですね!
最後に指導者は、ヨーロッパの実験好きの賢い王様の話を子ども達にしました。
王様が家来にやらせた実験は、生まれたばかりの赤ちゃんを50人集めて、話し掛けないでお世話したらどうなるかという実験でした。赤ちゃんがいくら泣いても話し掛けません。結果、50人の赤ちゃんは亡くなりました。
とても悲しい実験ですが、このお話から私は大切なことを教えられました。人はかかわらないと育たないということです。手を掛け、声を掛け、目を掛け、地域総がかりで子育てに取り組むコミュニティ・スクールの大切さを改めて実感しました。
Posted by 中西別小学校 at 10時16分
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