2021年07月19日(月)
【上西春中】学力向上は「授業づくり」から(2)〜授業交流週間〜 [◆学力向上]
こんにちは、上西春別中学校です。先週は15日の校内研究授業(以下、校内研)に16日の「授業交流週間」と、授業作りの研修が立て続けに行われた週でした。このうち、15日の校内研につきましては既にブログに掲載済みですので、今日は16日の「授業交流週間」で公開された2本の授業について紹介いたします。
最初の授業は、3校時目の特別支援学級「社会科」でした。扱っていた分野は「地理」で、『等高線』(地形図に描かれている“高さの等しい地点を結んだ線”のこと)の学習をしていました。この日は、「山を真ん中で切ったら、断面の形はどうなっているか」を考える活動が中心でした。これはかなり高度な念頭操作(頭の中に対象とする事柄のイメージを思い描いて、内面的に思考すること/本当は算数用語です)を必要とするので、最初は正直どうかな?と思ったのですが、担当の先生はちゃんとサポートアイテムを用意していました。登場したのは色分けされたブロックでした。これを操作しながら「山の断面の形」を確かめたのですが、サポートアイテムを使って「実際に目で見て確かめられる工夫」をしたのは凄く良かったと思います。ただ、「ブロック」と「平面図の山」がどう結び付いているのかは、この授業の時点では生徒達にストンと落ちていなかったかもしれません。そういった諸々の課題をクリアできれば、特別支援教育における「教科指導」の一つのモデルケースになり得る授業だと感じました。
続いて公開されたのは、5校時目の3年「数学」でした。数学に関しては、これまでにも何度も授業の様子を紹介してきましたが、今回の授業もなかなかに挑戦的な内容だったと思います。本時のねらいは「具体的な課題を解決することを通して、2次方程式の必要性を理解することができる」でした。そのための問題として「24メートルのロープで長方形を作るとき、34平方メートルの長方形は作れるか?」が提示され、そこから「縦の長さを求める方程式はどうなるか?」という課題へと繋げていました。二展開のクラスのどちらも既習事項を活用(1次方程式,連立方程式)して立式をし、解を求めようとしていました。「本時のねらい」に向かっていくようによく考えられた授業だったと思います。ただ、授業を見ての筆者の率直な感想は「難しいなぁ…」だったので、ひょっとするとついていけずに置いていかれた生徒もいたかもしれません。習熟度別学習ですから、「高度な問題・課題」に直面して「燃える生徒」もいれば、「萎える生徒」も間違いなくいます。そのどちらにもアプローチする方法を考えるのは簡単なことではありませんが、うちの数学担当者たちは、授業作りにおいて高いアベレージを誇る優秀な教師です。きっと上手いことやってくれることでしょう!
学期末の忙しい最中、授業を公開してくださった4人の先生方、本当にお疲れ様でした。
Posted by ブログ管理者 at 10時07分